先日の本紙に市内の女性専用健康体操教室・カーブス石垣平得店(小西伊都子店長)から、石垣市社会福祉協議会に60㌔余の食料品が寄贈された記事があった▼各家庭で必要とされない食品や調味料などを募り、それを食べ物に困っている方々に届ける「フードドライブ」をカーブスが全国の教室で展開しており、石垣平得店は2010年から7度目の寄贈という▼記事は目立つものでなかったが、しかし今の日本は格差拡大で、かつての“1億総中流”が“総下流”に転落。「子どもの貧困」などが大きな問題になっている折だけに目を引いた▼これに似た活動として県内では、社会福祉協議会などが支援する民間の「フードバンク」や「子どもフードバンク」「子ども食堂」などがあり、着実に支援の輪は官民で広がっている▼それだけ沖縄は非正規労働者や母子世帯が多く、「貧困」が深刻ということだ。その点八重山は分かりづらい。しかし貧困が多いから支援する、少ないからしないとはならないはずだ。こうした「食のユイマール」などでセーフティーネットを築くべきだ▼米大統領選では1%の富裕層に富が集中する「格差社会」に怒りが噴出している。低賃金で生活困窮を強いられる日本の非正規労働者も参院選に向け、もっと怒りをみせるべきだ。(上地義男)
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