八重山高校演劇部(新城結唯部長、部員7人)と八重山商工高校演劇同好会(兼元亜門会長、部員1人)、八重山農林高校演劇部(小濵美海(みなみ)部長、部員1人)の初の合同公演が2月28日の昼夜2回、石垣市健康福祉センターであり、市民多数が部員らの熱演と笑いあふれる演劇を満喫した。八重高演劇部の定期公演「SHOW☆革vol.6」に八商工、八重農が参加して実現した。八重農は3年生の小濵部長(18)のみの出演で来年度以降の存続が危ぶまれており、小濵部長は「この公演を機に、演劇部に入ってくれる後輩がいたらうれしい」と期待している。
上演作品の「修学旅行(畑澤聖悟作)」は、平和学習のために修学旅行で沖縄に来た青森の女子高校生たちを描いた内容。他愛のないけんかがエスカレートし、枕投げ合戦に発展するなど、コメディーの要素を含みながら、戦争や平和についても考えさせられる作品。
高校生最後の公演に小濵部長は「大人数で舞台に立つことができ、とてもうれしかった。新1年生や今の中学生たちには演劇に興味を持ってほしい」と期待。八重農演劇部顧問の浜比嘉律教諭は存続の危機に「不安はあるが、悲観はしていない。小濵さんがつくってくれた雰囲気を継ぎつつ、新しい演劇部をつくることも可能。担い手になりたい人は一度のぞいてみてほしい」と呼びかけている。
現在、1年生部員しかいない八重高の友利光里前部長(3年)は「2年生がおらず、1年生がリードしないといけないのは大変だが、部長を信じてついていけば大丈夫。自分たちなりに頑張っていってほしい」とエール。
公演を見た大浜中学校郷土芸能部2年の嵩原並生(みみ)さん(14)は「初めて見たが、予想外に面白かった。演劇にも興味が湧いた。部活動の選択肢の一つになった」と語った。