環境省那覇自然環境事務所は26日までに、石垣島に生息する外来生物の防除に関する普及啓発を目的とした環境教育プログラムの一環として、中学校の理科授業で容易に活用できる教材を作った。外来生物を含む石垣島の身近な動植物について写真をふんだんに使ってわかりやすく解説。同事務所石垣自然保護官事務所は近く、環境省のホームページから入手できるようにする予定だ。
同事務所は5年前から伊原間中学校(仲田森和校長)で同プログラムを実施し、エコツーリズムや環境教育を行う「ふくみみ」(大堀健司代表)が業務を受託。教材は、「ふくみみ」はこれまでの成果を踏まえて同校の理科教諭上原徹哉氏と連携して作成した。
石垣島で身近に見られる動植物、石垣島版の動植物分類と食物連鎖、石垣島の外来生物、ウミショウブの生活史、マングローブの生活史など9教材を電子書類のPDFやパワーポイントにまとめた。
大堀代表は「他校での授業でも取り扱いやすく、新任の理科教諭でも使えるようにした。これを入り口にして石垣島の自然や外来生物に関心を持ってもらいたい」、上原教諭は「私自身、すごく勉強になった。教材が理科への理解、興味、関心の窓口になってくれれば」と期待する。
八重山地区小中学校長会の会長を務める仲田校長は「身近な自然を取り上げており、足元から学習ができる。他の学校でも取り入れてもらえるよう、県八重山教育事務所にも提案したい」と話している。
原口梨沙自然保護官は「他の学校にも広がり、先生たちが自分たちで授業ができるようになることを期待している」としている。
教材に関する問い合わせは石垣自然保護官事務所(82—4768)。