■沖縄に球春到来
1日からプロ野球の2014年春季キャンプが始まった。県内には、期間中に国内プロ12球団のうち10球団が集結。本島で8球団、石垣、宮古で各1球団が春季キャンプを行う。本島では韓国のプロ6球団もキャンプを構え、沖縄に今年も球春が到来する。
今年は、昨年、初のリーグ優勝、日本一に輝いた東北楽天の久米島キャンプが注目を集めそうだが、北谷の中日ドラゴンズ、宜野座村の阪神タイガース、名護市の北海道日本ハムファイターズなど、各球団が各地で特色あるキャンプを展開。話題は満載だ。
このほかに、今年も読売ジャイアンツが13日から那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で2次キャンプを展開。終盤には、国内、韓国球団を含めた練習試合やオープン戦も数多く予定され、沖縄はキャンプ一色に染まる。㈱りゅうぎん総合研究所が算出した13年の県内のプロ野球キャンプの経済効果は81億6100万円。沖縄にとってキャンプは2月の一大イベントだ。
■初の1、2軍合同キャンプ
石垣市では、伊藤勤監督率いる千葉ロッテマリーンズが1日から19日まで、中央運動公園野球場を主会場に初の1、2軍合同キャンプを展開する。08年以来、7年連続となるキャンプだ。選手64人と監督、スタッフら総勢121人が1月30日夕、来島。日本一奪還に向け、石垣島キャンプから一歩を踏み出す決意を新たにした。
市出身の大嶺祐太、翔太兄弟も初めて、そろって1軍メンバーに入った。地元キャンプでしっかりと体をづくり、技術を磨き、首脳陣にアピールし、開幕1軍を勝ち取ってほしい。
16日には、同球場で宮古からオリックス・バファローズを迎え、初のオープン戦が開かれる。前売りの内野席、外野席は早々と完売。16日は当日券を求め、早朝から並ぶ市民の姿が見られそうだ。
そこで期待するのが、大嶺兄弟の出場。球団にはぜひ、配慮してもらいたい。そうすることで、市民の盛り上がりも違ってくるだろう。
■キャンプ盛り上げに工夫を
同研究所がまとめたロッテの石垣島キャンプの経済効果は、08年2月の初回が13億4300万円。観客3万1950人(うち島外客9000人)。市民の3人に2人が球場に足を運び、大きな盛り上がりをみせた。
だが、2年目以降は、市民の関心の薄れとともに経済効果、観客とも減少。昨年は持ち直しの兆しが見えたものの経済効果は5億6200万円、観客数1万8300人(同2500人)と初年度と比べ、物足りない数字だ。初の1、2軍合同キャンプを盛り上げるためにも市民、観光客に球場に足を運んでもらう対策が必要だろう。来場スタンプを作り、規定数を集めるとグッズ類をプレゼントする企画や、保育所や学校単位で来場を呼びかけるのも一つの手だ。
南ぬ島石垣空港開港後、LCCの参入で航空運賃の低価格化が実現し、全国から気軽にこられる環境も整った。これまで以上のキャンプの盛り上がりを期待したい。