2013年1年間の八重山への入域観光客数が94万2964人となり、これまで最高だった07年の78万7502人を15万5462人(19.7%)上回る過去最高を記録した。県八重山事務所が29日、12月の入域観光客数とともに発表した。入域観光客数は前年に比べて32.2%(22万9906人)増加。観光消費額は580億1000万円と同30.9%(137億2000万円)増加している。月ごとでは昨年3月7日の南ぬ島石垣空港開港後、4~12月の9カ月連続で月単位の過去最高を更新している。
2000㍍の滑走路を持つ同空港開港後、格安航空会社(LCC)2社の参入で、航空運賃が大幅に引き下げられ、若者を中心とした利用が伸びたほか、本土直行便機材の大型化なども利用増に結びついた。
同事務所や3市町が発表している入域観光客数によると、行政区別では石垣市が93万7024人で同32.3%(22万8497人)増と伸び幅が最も多い。
1人の観光客が複数の離島を巡る竹富町は105万7120人で同20.0%(17万6405人)増加した。島ごとでは、竹富島が45万7207人と同17.6%(6万8304人)増、次いで西表島が34万6401人で同21.6%(6万1406人)増となっている。
一方、与那国町は2万8359人で同13.9%(4534人)減となっているが、12~13年度で入域客に占める観光客の割合(混在率)を変更したことも減少要因となっている。
94万人台となったことに中山義隆石垣市長は「開港のインパクトもあって、これだけ多くの人に来ていただいて驚いている。今後も受け皿整備に向けてしっかりと取り組みたい」と喜んだ。
八重山ビジターズビューローの宮平康弘理事長は「大変素晴らしいことで喜んでいる。開港初年度とあって急激に伸びているが、今の勢いを維持発展させていくためにも航空各社と連絡・調整し、冬場の魅力発信などに力を入れていかなければならない」と気を引き締めた。
今後の見込みについて同事務所では「昨年は3月7日の開港後、4月以降で単月の記録で過去最高を更新している。1~3月にフル稼働するのは今年が初めてとなるため、今年は昨年並みかそれ以上が見込まれる」としている。