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全体として回復せず 石西礁湖

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 石垣島と西表島の間に広がる国内最大のサンゴ礁海域の石西礁湖は全体として顕著な回復傾向がみられないことが、環境省那覇自然環境事務所の調査で分かった。八重山合同庁舎で27日に開催された第17回石西礁湖自然再生協議会(土屋誠会長、108人)で同事務所が報告、「衰退傾向にあり、(新たなサンゴ礁の)加入が期待できない場所で再生を進める必要がある」とした。

 同事務所が2010年から35地点で行っている調査によると、北側では被度が高いが、衰退している傾向があり、逆に南側は被度こそ低いが、回復傾向にあるという。サンゴ全体の被度は成長が早く影響も受けやすいミドリイシ属に依存しているという。

 石西礁湖は1998年の大規模な白化、2006年の台風13号、07年の白化、08年ごろからのオニヒトデ大発生などの影響で衰退しているものとみられる。

 同事務所はサンゴ群集の移植事業を行っており、2005年度から12年度までに計2万8000個の種苗を移植。2―5年後の生存率は40―20%となっており、「自然条件下に近い状態で育っているのではないか」としている。13年度は6000―1万個の移植を予定している。

 石垣市も漁場再生を目的に、八重山漁協が禁漁海域に設定している5カ所のうち、3カ所で2000個を移植する予定だ。

 協議会ではほかに陸域対策、普及啓発、学術調査、海域対策の各ワーキンググループ、生活・利用に関する検討部会から取り組み状況の報告があった。

 学術調査グループはオニヒトデ大量発生と栄養塩の関係を調べている。


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