現在廃止となっている石垣—波照間、石垣—多良間の離島航空2路線について県は、2015年10月に再開する方向で調整を進めていることが24日、分かった。県が19人乗りの機材の購入を補助し、第一航空㈱が運航する予定。八重山合同庁舎で同日開催された県と竹富町、多良間村で構成する「石垣拠点空路線開設検討協議会」の第2回作業部会(8人)で確認した。3月下旬に最終の作業部会を開き、来年3月の協議会で最終決定を行う。
作業部会に出席した第一航空の木田準一取締役副社長によると、機材はバイキングエア社のDHCツイン・オッター。県の補助で2機購入し、1機を石垣—波照間、多良間に使用する計画という。
作業部会は航空機で物資輸送も検討しており「空輸の積載能力に限界はあるが、波照間への物資輸送に貢献できる」と期待している。
一方、竹富町が県に要望していた老朽化の進む波照間空港の建て替えについては、県交通政策課の職員が23日に現地調査を行い、天井の剥がれなどを確認。同課の嘉数登副参事は「建て替えのほか、受け付けや荷物を扱うスタッフなど雇用面も含めて検討している」と話した。
この日の作業部会では▽運航計画▽各路線の収支見込み▽グラウンドハンドリング業務委託のJTA・RACとの調整状況▽石垣空港への格納庫の設置と波照間空港ターミナルの工事スケジュール▽新たな運航費補助スキーム—について意見交換した。
終了後、嘉数副参事は「再開に向けて一つ一つ案件をつぶしていく作業が必要。1日2往復も可能で、今後検討する。多良間と竹富には利用促進を促してもらいたい。航空会社に赤字が出ず、継続した運航ができるよう検討したい」と説明した。
石垣—多良間路線は06年、石垣—波照間路線は08年から廃止されている。