【与那国】与那国町漁業協同組合(嵩西茂則組合長、正組合員27人、准組合員92人)は2014年度事業で180万円の黒字を計上、累積赤字は1億4628万円とわずかに圧縮された。15年度は801万円の黒字を計画する。漁協の15年度総会がこのほど、久部良多目的集会場で開かれ、各種議案が承認された。
販売事業ではカジキの島外出荷が増加。平均単価も上がったため、総水揚げ量が前年度比6・8%増の125㌧、取扱金額は同6・6%増の8827万円だった。カジキの水揚げは1108本で83㌧、取扱金額は7392万円で総水揚げの8割を占めた。
加工事業は1023万円の販売高。主力の干物(ジャーキーなど)で337万円、鮮魚(さしみ)で394万円となり、全体の71%を占めた。
このほか、日台漁協取り決めに伴い、台湾漁船など外国漁船の影響を緩和するために行われる監視事業も実施するなどして、事業外収益で906万円を確保した。
15年度事業計画では、一括交付金による町漁業担い手育成プランを利用し、漁業者の経営改善、新規漁業者の掘り起こしを図り、生産力の増大を目指す。事業管理費などコスト削減にも努めるとしている。
嵩西組合長はあいさつで「当期余剰金は180万の結果となったが、依然として運営状態は厳しく、繰越欠損金は1億4628万円と課題は山積している。今後もなお一層の努力が求められる」と述べた。