まち・ひと・しごと創生法に基づく市町村版総合戦略(2015~19年度)の策定に向けた石垣市総合戦略策定委員会(委員19人)が6月30日、発足した。第1回委員会が同日午後、市役所会議室で開かれ、委員長に沖縄国際大学教授の前津榮健氏、副委員長に漢那政弘副市長をそれぞれ選んだ後、中山義隆市長から同戦略案の諮問を受けた。同委員会は今後5年間の総合戦略策定に向けて5回の委員会を開き、年内にも答申。市は年内に策定する。
同総合戦略は2008年に国内の人口が減少局面に入る中、将来にわたって活力ある日本社会を維持するため、地方における人口減少と地域経済の縮小を克服しようと「しごと」「ひと」「まち」を創生する取り組み。
委員会では前津委員長が、国の地方創生人材支援制度で市が内閣府職員の派遣を受けることを取り上げ、「市がどのような戦略を打ち出してくるのか全国的にも注目されている。客観的な指標、業績評価の設定など率直な意見をお願いしたい」とあいさつ。
市の人口動態の特徴として、▽総人口は増加基調で推移▽年少人口・自然増加数は減少傾向▽社会増減の繰り返し|など現状の人口分析結果の報告があり、「市として人口の社会動態の検証は初めてとなる」(担当者)と説明があった。
各委員からは「地方創生の中に『しごと』の文言があるが、観光産業は仕事があっても働き手が居ないのが現状だ」「20代が不足している現状は大学のサテライトキャンパス誘致などである程度解消できるのではないか」「若者に魅力あるまちづくりに取り組んでほしい」と意見が上がった。
同委員会では今後、将来的な人口展望や総合戦略の基本目標設定、具体的な事業の検討などを行い、9月に素案を作ってパブリックコメントを実施、11月には原案を確定していく。