戦後70年を考える講演会(同実行委員会主催)が20日夕、石垣市健康福祉センターであり、講師を務めた元静岡大学平和学講師の森正孝氏は「戦争体験がない国民が全国民の80%以上になっている」と指摘、戦争体験の継承の大切さを訴えるとともに、「力をもって力に対抗する抑止論は20世紀の論理。憲法9条に凝縮された英知を生かした新しい世界の構築を目指すべきだ」と強調した。
会場には市民50人余が来場。森氏は満州事変からのいわゆる「15年戦争」に触れ、「戦争が次の戦争の原因となっている。その史実を繰り返し、伝える努力が必要」と述べた。
尖閣諸島をめぐる問題については「棚上げ論」を評価。中国の軍事力の大幅な増大については「軍事費の大幅な伸びは急激な経済発展によるもので抑制的」などとして、中国脅威論をけん制した。