サッカーの2015年度県トレセン女子(U—12)に八重山から初めて平真フェアボーイズの新谷希乃風(ののか)(平真小5年)が選出された。同トレセンには各年代ごとに計50人が選ばれ、今後、8月に選考会を行い、キーパー2人を含む12人を九州トレセン参加組として絞り込む。九州トレセンから推薦を受ければナショナルトレセンへつながる。全国に通じる道だ。「夢はなでしこジャパン」と語る新谷に意気込みを聞いた。
本島の選手の第一印象は「石垣と違ってテクニックがある」。
2月、県トレセン選考に向けた練習に初参加し、本島の選手たちのレベルの高さに不安も覚えたが、持ち前のメンタルの強さを生かして全力を出し切った。
3月のゲームでは平真でのポジションと同じ右サイドハーフで起用され、4得点3アシスト。キーパーとの1対1での冷静さや、味方選手の利き足に向けてパスを出す状況判断の良さなどが評価されている。
九州トレセンに参加できるフィールドプレーヤーは10人。新谷は絞り込みに残るための課題としてフィジカルの強さや、ボールを受ける選手が合わせやすいパス、敵を抜き去る技術を挙げる。
平真の片桐政順監督は6年生男子をしのぐ脚力に「彼女がボールを持ってサイドを突破すれば、ほぼ確実にいい(決定打につながる)ボールがくる」と信頼を寄せる。
サッカーを始めたのは1年生のころ。女子部員が1人で心細さを感じることもあった少女は、男子選手のアドバイスを受けながら成長。体や食事のケアなどで支援してくれる両親にも感謝する。
最大の目標を「2020年の東京五輪に八重山から日本代表入り」とあっさり言ってのける新谷が、持ち前の突破力で県トップ10入りに挑む。