沖縄県の種雄牛として全国から高い評価を得た「北福波」の後継牛として「光北福」が選定された▼26日、発表した県農林水産部によると、種雄牛としての産肉能力を調べる現場後代検定で、歴代県種雄牛のトップを4・1%上回る83・3%の上物率を示し、枝肉重量と脂肪交雑(霜降り度)の遺伝的能力が父・北福波を上回り、ロース芯面積やバラの厚さ、サシの細かさなども魅力という▼北福波は、14年度までに県内のセリ市場で取引された産子の子牛が3万7000頭、販売総額約144億円の実績を持つ「スーパー種雄牛」。八重山を含め、全県的に子牛の評価を高めた功績は大。光北福には、その実績を上回る成績が期待されている▼郡内の5月のセリは、子牛の平均価格が八重山、黒島とも1頭当たり59万円を超える過去最高。年内に60万円超えの期待も懸かり、農家の表情も明るい▼セリでの子牛価格は種雄牛の評価で大きく変動する。セリ値が高値安定している中で、北福波の後継牛が発表されることは、県内の農家に新たな希望をもたらす▼光北福の精液は7月から各家畜保健衛生所で1本1500円で配布される。順調にいけば来年の12月ごろのセリから産子がセリに上場し、取引される。その時、購買者がどう評価するのか、今から楽しみだ。(下野宏一)
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