南ぬ島石垣空港と石垣港離島ターミナル間で路線バスの新規参入を計画している㈲カリー観光バス(鹿川幸正代表取締役、本社・豊見城市)は22日までに、内閣府沖縄総合事務局(河合正保局長)から路線バスの運行許可を取得した。鹿川代表取締役は運行開始日について「6月初旬になる見通し」と明らかにした。23日午前、八重山毎日新聞社の取材に答えた。同社は、昨年6月に運行を計画してから約1年で運行の見通しが立った。同社の新規参入により、同路線は東運輸㈱と合わせて2社体制となる。
同局への申請内容によると、運行計画は空港と離島ターミナル間を結ぶ国道390号バイパスと国道390号を主要道路にシャトルバスとして1日17往復(34便)運行。運賃は大人540円、小人270円。使用するバスはバリアフリータイプ3台とノンステップタイプ2台、小型バス1台の計6台。
同社は5月19日までに、路線バスの運行に必要な一般乗り合い旅客自動車運送事業と路線運賃の計画を申請していた。
離島ターミナル構内に新たにバス停を設置する許可の申請は昨年6月6日に市に対して行っているが、同社は今後、離島ターミナルのバス停設置をあらためて申請し、認可後に設置工事を行う。同局八重山運輸事務所による、運行開始は専用車両とバス停の検査が終了した後になる。
同社は今後、新たなバス停の設置も計画しており、市内の宿泊施設なども回る新たな路線も運行したい考え。定期観光バスの運行やICカード乗車券「OKICA(オキカ)」の導入も検討している。
同社の長浜寛石垣営業所長は「許可をもらうまで(かかった期間が)当初の予定より長く、会社として損害もあった。他社とは違う独自のサービスで地元や離島地域、観光客の足として運行したい」と語った。