八重山地区水難事故防止推進協議会設立総会が27日午後、八重山署で開かれ、3市町や市消防本部、石垣海上保安部、八重山ダイビング協会、ビーチを管理するホテルなど16の関係団体が参加した。 同推進協議会は石垣市水難事故防止推進協議会に与那国町役場と竹富町役場などが新たに加わったもので、八重山全体を網羅していく。事務局も市消防本部から八重山署に移管、同署では水上安全条例に基づく立ち入り調査や取り締まりを強化していく。
郡内では、新空港の開港に伴う観光客の増加に伴い、水難事故も増加。八重山署によると、開港前の2012年に起きた水難事故は5件(死者3人)だったが、開港した13年は14件(死者9人)、昨年は10件(死者3人)と推移している。
こうした状況から、この日発足した同協議会では情報の共有などを図っていく。活動計画には▽合同パトロールの実施▽地域コミュニティーを利用した子どもへの見守り運動▽レジャー提供者に対する安全対策の指導強化▽飲酒中、荒天時の遊泳禁止の徹底|などを盛り込んでいる。
設立総会で、八重山署の前田達史署長は「海難事故で死亡した8割が県外からの観光客。関係機関が一体となって事故を未然に防ぎたい」とあいさつ。
石垣島沿岸レジャー安全協議会の成底正好会長は「レジャー業者の中には届け出をしていない業者も多い。事故の要因としてシュノーケルなどの無料貸し出しがある」などと説明した。