18日未明、市内の中学校に通う少年(14)が、同級生と2人で飲酒後、親戚の車を勝手に持ち出し、運転しているところを現行犯逮捕された。飲酒やバイクの無免許運転などは想定されるが、今回のケースは通常では考えられないことだ▼その際、約5㌔にわたり逃走、道路縁石に乗り上げ、車が動かなくなったところを逮捕された。2人にけががなく、途中、事故を起こさなかったのがせめてもの救いだ▼石垣市内では30年前にも中学生が未明に軽貨物車を運転し、カーブを曲がりきれずに横転。荷台に乗っていた少年1人が死亡、5人が重軽傷を負う痛ましい事故が起きている▼今回のケースは一歩間違えば同様の結果を招いたかもしれない。そもそもなぜ、免許を持たない中学生が飲酒した上に車を運転しようと考えたのか、車を持ち出せたのか、運転ができたのか、再発防止のためにもしっかり究明すべきだ▼大半の家庭には車があり、エンジンをかければ車は動きだす。子どもたちには、車を運転してみたいという好奇心はあろうが、その先、どのような結果を招くのかを考えてほしい。飲酒、無免許運転は論外だ▼大人には車の管理と子どもの在宅確認の徹底が求められよう。車は移動手段としては便利な乗り物だが、運転を誤ると、人の命を奪う凶器ともなる。(下野宏一)
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