サトウキビを使った加工品作りに生かそうと、八重山農林高校アグリフード科3年生22人は17日、同校でキビを搾り、煮詰める作業に汗を流した。
6次産業化の取り組みの一環。キビは生徒が1年生の時に植え付け、前日の16日に収穫したもの。630㌔のキビを使用した。
同校実習助手の福仲用治さん(60)によると、圧搾機は古くから使われているもので、「(明治時代に)キビが栽培できるか製糖会社の調査が県内に入り、その時に導入されたのではないか。校内にも中型の製糖工場があったようだ」と説明した。
搾り汁はこした後、消石灰を入れ、二重鍋でかき混ぜた。3分の1程度になるまで煮詰め、その液体は冷まして冷凍保存。
液体を煮詰めると黒糖になり、そのまま使うとパンやケーキの風味付けや味付けをする材料になる。同科では、八重農市や12月の即売会などで加工品を販売する計画。
島尻寿人君(17)は「圧搾の仕組みを知ることができてよかった。加工品を作るのが今から楽しみ」と笑顔。松川太郎君(同)は「煮詰める作業は暑くて大変だが、黒糖が作られる工程が分かった。パンやケーキ作りに利用してみたい」と意欲を語った。