子どもと教科書を考える八重山地区住民の会(仲山忠亨氏ら共同代表10人)と子どもと教科書全国ネット21は18日午後2時から石垣市健康福祉センターで「子どもたちによりよい教科書の採択を求める市民集会」を開く。集会では同ネット21の俵義文事務局長の講演、シンポジウム、教科書採択に関連したTBSの報道特集番組の放映などがある。
集会に先立ち同会は10日午前、石垣市教育委員会と竹富町教育委員会に対し、▽新教育委員会制度の総合教育会議の議題に教科書採択にかかる内容を入れない▽教科用図書採択協議会(審議会)の委員に、学校教育現場に直接携わる校長代表、指導主事、保護者などを含める—など4項目を求める要請文書を提出した。与那国町教育委員会には郵送した。
同会は同日、官公労共済八重山会館で開いた会見で「育鵬社版歴史・公民教科書は沖縄戦、米軍基地、人権、ジェンダーなどさまざまな点で問題とされている。各教委が教育現場・教員の意見を尊重し、民主的で子どもの学びの視点に立った教科書採択が行われるよう求める」とする声明も発表。
集会の意義について、江川三津恵共同代表は「政治的な意図で生まれたような教科書が選ばれないよう願っている。4年間伝えてきたことをいま一度市民の皆さんと確認し合いたい」などと述べた。
要請を受け、市教育委員会は「一連の作業にまだ着手していない」、竹富町教育委員会は「教育長が出張で不在のため、戻り次第要請があったことを伝えたい」と述べた。