旧石垣空港跡地内で進む県道石垣空港線(新空港アクセス道路)の工事現場で1月と3月、米国製の不発弾が相次いで発見された。旧石垣空港は旧日本軍の海軍石垣島南飛行場として建設され、太平洋戦争当時、米英両軍の空襲にさらされ、今後、アクセス道路の建設や県立八重山病院の整備が進むのに合わせて、さらに不発弾が発見されるおそれがあり、中山義隆市長は「一度、全体的に磁気探査をやった方がいい」と県に働きかけていく考えだ。
1月と3月に発見された不発弾の信管爆破処理は3月18日夜から翌未明にかけて行われた。現場から半径288㍍以内は避難区域に設定され、市消防本部と3事業所が避難対象となったほか、当日は約3時間にわたって付近の交通規制が実施された。
中山市長は7日、八重山毎日新聞社の取材に「爆撃を受けた経緯があり、今後もまだ不発弾が発見される可能性がある。発見のたびに工事をストップし、避難というのは問題がある。大規模に全体を磁気探査したほうがいい」と述べた。
八重山土木事務所道路整備班によると、磁気探査では250㌔爆弾など大きなものほど探知しやすい。砲弾が埋まっている体勢によっても探知機の反応が変わるという。
アクセス道路の整備では、必要な国有地を県が1月に取得しており、工事が本格化しそうだ。同班では「昨年度は側溝関係を中心に実施してきたが、本年度は予算の範囲内で電線共同溝をメーンに行う予定」としている。