7日午後4時33分ごろ、南ぬ島石垣空港を那覇空港に向けて離陸態勢に入っていた日本トランスオーシャン航空(JTA)622便がバードストライクで離陸を中断し、滑走路上で停止した。JTAによると、同便には乗客143人、乗員5人が搭乗していたが、けがはなかった。離陸停止で滑走路は約34分にわたって閉鎖。琉球エアーコミューター(RAC)の機材が着陸できず、6分間上空で待機した。石垣市消防本部空港出張所の化学消防車も2台出動して待機していた。新空港開港後、バードストライクによる離陸停止は初めて。
JTAや国土交通省大阪航空局石垣空港出張所によると、同便は離陸滑走中にバードストライクで右側エンジンから異音がしたため、午後4時33分に機長が離陸を停止。機体を滑走路からけん引車で駐機場へ運び、午後5時7分までの34分間、滑走路を閉鎖した。滑走路では鳥の羽などが見つかったという。
駐機場まで機体をけん引する間、乗客は約30分にわたって機内で待機。本紙の取材に乗客らは「火災の心配はないというアナウンスがあったので混乱はなかった」「焦げ臭かった」と当時の状況を話した。
同便は点検作業のため欠航。JTAでは乗客を後続機に振り替えて対応、空港カウンターでは一時、手続き客で混雑したが、大きな混乱はなかった。
滑走路の閉鎖で那覇から石垣へ向かっていたRAC705便が午後4時56分から午後5時2分までの間、上空で待機。同便には乗客18人が搭乗、同22分に着陸した。
石垣空港管理事務所によると、空港では1日5回ほど滑走路周辺道路を職員が車両で巡回。爆音機や陸上競技用のスターターなどで破裂音を出し、バードストライク対策をしている。