卒業式シーズンの20日、体育館を建設中の明石小学校(比嘉政宏校長、児童20人)は中庭で独りぼっちの卒業式を行い、青空の下、鈴木媛香さん(12)の門出を祝った。
比嘉校長によると、午前7時過ぎに小雨が降り、中庭でできるか心配されたが、開始時間にはまぶしいほどの日差しが降り注ぎ、絶好の式日和に。
媛香さんは小学4年生の時に野底小から同校に転校。その時から自転車クラブで活動し、キャプテンを務めた6年生の時には全国大会で優勝、個人でも2位に輝く活躍を見せた。児童会長としても在校生を引っ張った。
式は媛香さんの巣立ちの舞い「鷲ぬ鳥節」で幕開け。比嘉校長は「媛香さんは明石自慢の卒業生。小学校で培った力が中学校でどれくらい通用するか挑戦することも楽しみにしてほしい」と式辞。PTA会長で父親でもある鈴木剛さんが祝辞で「新体育館での開催はかなわなかったが、大空の下で唯一無二の卒業式ができた。思い通りにならないことでも自分次第でその状況が素晴らしいものになることを感じてほしい」と述べた。
媛香さんは「4年から6年まで1人で寂しいこともあったが、在校生に支えられた。中学校では獣医師になるという夢に向かって勉強を頑張り、部活も両立させたい」と語った。
この日は平久保小でも独りぼっちの卒業式が行われた。