平久保半島東線は、県道206号から伊原間牧場入り口までの区間が昨年12月20日から通行できず、通り抜けができなくなっていることが11日、仲間均氏の石垣市議会一般質問で分かった。市によると、東線は1985年6月2日に市道として供用開始されているが、同区間のみ市道に認定されておらず、土地の所有者が、許可なく通行している工事車両があるとして、県道沿いにトンブロックを置いた。北部では住民グループが東線を利用しよ観光の活性化につなげようと取り組んでおり、早急な解決が求められそうだ。
東線は、起点の伊原間牧場入り口と、終点の平野地区を結ぶ延長1万3776㍍。85年3月29日の市議会で市道として認定されたが、県道から牧場入り口までの約240㍍は認定されていない。
この区間は当時、伊原間牧野組合の共有地で同組合が管理、公衆用道路として機能していたが、2008年8月、牧場を含めて民間企業に所有権が移転している。
これまで市道認定されてこなかったことについて石垣雅好建設部長は「伊原間牧野組合が使用していた道路を継続して使用していたのが原因」と説明、「伊原間牧場を利用された方々は不便を感じていると思われ、緊急時にも明石側からの出入りとなり、これまでよりも時間を要することになる。今後、地権者と早急に話し合い、解決策を見いだしていきたい」と答弁した。
仲間氏によると、民有地の通行止めにより、県の防風林整備事業に伴う工事車両の通行に支障をきたしているという。
平久保半島東側を観光資源として利用している伊原間ウマンチュの会(根間建有会長、会員12人)も今後の利用を懸念しており、根間会長は「冬場は特に利用はないが、夏場は観光客を案内したり、紹介したりしている。東線は市がエコロードとしての整備を検討しており、牧場入り口までの道路も市が管理できるようにしてもらいたい」と話している。