観光入域客が増加傾向にある中、県農林水産部では「おきなわ食材の店」登録制度の周知を図っている。同制度は2008年度にスタートし、14年度は県内では居酒屋や小売店、民宿など208店舗が登録しているが、郡内では21店舗にとどまっている。郡内では同制度への登録に前向きな店舗がある中、登録している店舗からは「認知度不足でメリットも少ない」などの課題も挙がっている。
同制度は、県産食品を積極的に活用する県内飲食店などを登録することで県民や観光客に県産品について理解と促進を図り、地産地消を推進するのが目的。
登録対象は県内で1年以上営業している飲食店、宿泊施設、小売店で年間を通して提供しているメニューの半数以上が県産食材を半分以上使った地産地消メニューであることが基準となっている。
登録することで沖縄の食材を使った料理レシピを紹介するサイト「おきレシ」や小冊子に掲載されるほか、各種キャンペーンへの出店などがあり、同部では登録店舗を16年度までに230店舗、21年度までに330店舗まで拡大する目標を掲げている。
16日午後、石垣市健康福祉センターで開かれた県産食品活用セミナーでは、県産食品の情報提供や登録店舗同士の連携を求める意見があり、登録に向けて具体的な手続きの説明を求める声もあった。
流通・加工推進課の近江あゆみ主任は「県産食材やレシピの情報提供など登録する面での特典を増やしていけるように取り組みたい。観光客が増加傾向にある中、メニューの多言語化などで支援していけないかと考えている」と同制度拡大に力を入れていく考え。