全国ハーブサミット連絡協議会(会長・中山義隆石垣市長、18自治体)は6日午後、第22回全国ハーブサミット石垣市大会を初めて石垣市内で開催し、「ハーブで健康、癒やし、まち興し」と共同宣言を行った。ハーブ・薬草の「命草」(ぬちぐさ)を地域資源としてどう活用していくかをテーマにした講演やパネルディスカッションでは、地元の人が命草の価値を再認識して活用し、島外からも命草ツアーとして誘致できるような命草リゾートを目指そうという意見が挙がった。
講演で、日本ハーブソサエティー(JHS)沖縄県八重山支部長で八重山地区ハーブフェスティバル八重山実行委員会専門部会長の嵩西洋子氏が「命草リゾートで地域振興を」と提唱。
命草のキーワードとして▽自然環境▽魅力ある健康食材や薬効▽人のつながり—を挙げ、「八重山の命草の魅力は群を抜く。ハーブフェスタに向けて取り組んできたプロセスこそ大切。今後も継続すれば商品開発、産業振興、雇用創出につながる。行動を起こさないと何も起こらない」と呼びかけた。
パネルディスカッションでは石垣市大会事務局長の岩下幸司農水部長をコーディネーターに6氏が意見交換した。
第1次産業にかかわるJA八重山ファーマーズマーケットゆらてぃく市場店長の本若展充氏は「命草を特産物として売る店舗づくりを展開したい」、ピパーチを使ったツナフレークづくりに取り組んでいる八重山漁協市場販売課長の与那嶺幸広氏は「地元でコラボすればよい物ができると思う」と期待した。
市商工会事務局長の平田睦氏は「島の中で命草を循環させ、島外からも来てもらう。命草のブランド化、ハーブの聖地、ハーブのリゾート地を目指してはどうか」と提案。JHS専務理事の木村正典氏は「命草で長寿で健康、幸せに暮らすことが大切。それをいただきに観光客が来るような雰囲気がよい」とアドバイスした。石垣市経済振興公社専務理事の真栄田義世氏は「命草を生かした環境、健康、観光は石垣の3Kブランド」と強調した。
フロアからは「子どもたちに命草を認識されるよう学校の給食にも出してもらいたい」「薬剤師、栄養士などの知識も借りて地元の人にハーブの知識を深めてもらいたい」との要望があった。