日本最大級の電気推進式遊覧船「Vibes one(ヴァイブス ワン)」(19㌧、定員34人)を建造し、石垣港を拠点に実証実験を進めているバンダイナムコグループの㈱VIBE(本田耕一代表・東京都)は6日午後、石垣港離島ターミナル会議室で、同ターミナル内のテナントを対象にEV船の陸上電源基地設置工事に関する説明会を開いた。
同社では県の一括交付金事業を活用し、離島ターミナル屋上に30㌔㍗の太陽光パネルを設置し、年度内に150㌔㍗の蓄電施設などを整備する予定で作業を進めている。
説明会では、参加者から事前説明を求める意見のほか、「EV船の運航時間帯はどうなっているのか。混雑時に運航して事故が発生した場合はどうするのか」と運航面の指摘も上がった。
市港湾課によると、工事業者が着工前に各テナントに工事開始を通知するチラシを配ったが、周知徹底されていないようで、説明会では本田社長らが謝罪。EV船の運航については委託を受けている㈱トムソーヤ(宮里安一代表)が各離島航路運航会社と調整していく考えを示した。
また、同社は整備する陸上電源基地を将来的に石垣市に寄贈し、離島ターミナルの非常用電源として活用する考えを示した。入居テナントからは「非常電源の確保につながるのであれば助かる」と歓迎する声があった。