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ふるさと納税にもっと力を 

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■長崎県平戸市が初の10億円突破

 昨年暮れ、長崎県平戸市がふるさと納税制度で約2万6400件で10億2420万円の寄付を集め、全国初の10億円を突破したことが話題を集めた。人口3万3千人の平戸市は昨年8月から寄付額に応じてウチワエビや平戸牛などの特産品を選べるポイント制を導入し、クレジット払いなどで一気に前年度の約26倍の寄付を集めた。

 同市の昨年度の個人市民税と法人市民税は合わせて10億5370万円というから、ふるさと納税でこれに相当する寄付を集めたことになる。

 ふるさと納税の上位自治体は同ポータブルサイトによると、平戸市に次ぐのが佐賀県玄海町の8億7千万円、北海道上士幌町8億2千万円、宮崎県綾町7億1千万円となり、以下島根県浜田市、山形県天童市、鳥取県米子市、同境港市、宮崎県都城市と続き、10位が佐賀県小城市の3億1千万円。全国的にふるさと納税に熱心なのは過疎で税収減の自治体が大半という。

■石垣市は県内4位の918万円

 それでは八重山3市町はどうか。県市町村課によると、昨年度は石垣市が210件の918万1千円で県内41市町村中金額ベースで4位、竹富町が204件の704万9千円で同7位、与那国町が54件の342万1千円で同13位といずれも県内では上位にある。

 ちなみに県内1位は今帰仁村の23件1876万円、2位が宮古島市の56件1738万円、3位が名護市の216件1416万円となっている。

 各市町村ともホームページでPRし石垣市は1万円以上寄付した人には石垣の塩や島七味、ヒバーチなどの特産品10品目、3万円以上はミンサーや泡盛、かまぼこ、石垣牛ハンバーグなどのセット5品目から1品目。与那国町も1万円以上は黒糖、長命草の乾めん、カジキの干物から1品目をそれぞれお返しに贈っているが、竹富町や宮古島市は特にお返しはないものの、出身者らから多額の寄付が集まっている。

■ふるさと納税がさらにお得に

 ふるさと納税制度は出身地や応援したい自治体に2千円を超す寄付をすると、住んでいる自治体の個人住民税(5千円を超える部分)と所得税(2千円を超える部分)が控除される、寄付する人にとっても寄付を受ける自治体にとっても大変お得な制度だ。それが新年度からさらにお得になる。

 それは現在住民税の約1割を上限としている減税対象の寄付金が2倍に引き上げられ、さらに現在は寄付をした人が控除を受ける場合、寄付した自治体の領収書を添付して翌年確定申告する必要があり結構面倒くさかったが、これが不要になるからだ。

 ふるさと納税では寄付を増やすために各市町村の豪華な特産品の“お返し合戦”に批判もあるが、確かに行き過ぎたお返しは慎むべきだ。

 しかし過度にならない範囲内で特産品をうまく返礼に使えば、それで特産品の振興になるし八重山のPRにもなる。いわば寄付する側も寄付を受ける市町村も共にお得な一挙両得の効果が期待できる。与那国町はじめ八重山3市町は、制度改正を機に空港や離島ターミナルなどにパンフレットを置くなどもっと同制度に力を入れてもよい。


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