「具志堅用高 大いに語る!〜ボクシングそして石垣島の魅力〜」講演会(㈱JTB国内旅行企画主催)が10日午後、石垣市民会館中ホールで開かれた。具志堅氏は「海外にも仕事で行くが、日本は最高の国だと思う。そして、石垣島は日本でもナンバーワンの島だ」と故郷への思いを語った。
石垣島出身の具志堅氏は興南高校時代、全国総体で優勝し、1974年にプロデビュー。76年にWBA世界ジュニアフライ級チャンピオンの座を獲得。79年まで世界タイトル連続13度防衛の日本記録を樹立、昨年12月に国際ボクシング殿堂入りが決まった。
講演で具志堅氏は「島に戻ると自分の育ったところ、ボクシングで戦える体をつくり上げた場所だということをあらためて感じる。自分一人では何もできなかった。いろんな人からアドバイスを受けたから頑張ることができた」と話した。
幼少期を振り返り「小さいころは食べ物が少なく、近くの海で魚を釣って食べたり、サトウキビやパインをかじったりした。自転車で川平湾や米原ビーチに遊びに行った思い出もある。今思うと石垣島は素晴らしい島だ」と述べた。
上京時は「復帰直後で沖縄出身というと、アパートも借りることができなかった。世界チャンピオンになっても5回防衛できるまではとんかつ屋でアルバイトをしながら生活していたが、沖縄出身のプロボクサーとしてデビューしてから沖縄を元気づけることができたと思う」と振り返った。
会場には大勢の聴衆が来場。「注目しているボクサーは」「ボクシングを始めたきっかけは」などと具志堅氏との質疑応答もあり、会場から盛んな拍手が送られた。