過日開催された大浜中学校15期生・卒業50年同期会は、お互い66歳。ちょうど仕事、孫守りも一段落していて参加しやすく、同級生同士で結婚した数組の夫婦にとっても開催日が11月22日のいい夫婦の日だったことに重なり思い出深いものになったようだ▼干支の巡りで催される由緒ある島の生年祝いと違い、中学卒業50年の冠のみで果たして何人来てくれるのか心配だった。案に相違し過半の出席。多感な時期に学窓を共にした仲間は卒業以来という者もいたが打ち解けあうのは早かった▼少し歳を重ねたものの男女とも中学当時の面影を残していて50年の歳月は一気に縮まった▼会の半ばにはあだ名での呼び捨ても交ざり、踊ろうの声で全員が手を取り輪になって体育祭で習ったフォークダンスに興じた。踊る相手が順繰りに代わっていく。「ガンジュヤッタサ(元気だったか)」「ナマ ノードゥヒーリャアー(今、何しているの)」「マーヤイフタール(孫は何名か)」など、当時なら恥ずかしくて口もきけなかった彼、彼女に問いかける▼曲が終了しても相手の手を離さず、もう一度もう一回の声、曲が再びかかると未練を残し次の手へ▼握る、強く握り返す。人の営みでこんなに情の通う行為が他にあるだろうか。返事なくとも十分に伝わりました。(仲間清隆)
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