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月額約170万円の赤字補てん 黒島大原間の運航費補助

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 竹富町(川満栄長町長)が10月から社会実験として実施している黒島大原間の航路運航に対する赤字補てんが月額約170万円となっていることが8日、町議会12月定例会本会議の質疑で分かった。西表島への町役場移転に向け、町が海上ネットワーク形成のため運航しているものだが、役場移転の時期が決まらない中での実施だけに新田長男氏が「いつまで補助金を出し続けて運航を支えるのか」と追及、一時紛糾した。

 同運航費補助は6月当初、当局が「年200万円」としていたものを新田氏の指摘で「月200万円」に修正。東金嶺肇商工観光課長が「一括交付金の活用の可否も含めて検討させてほしい」と答えていた。

 町は一括交付金の活用を国・県と協議したが活用できないため、今議会に航路補助に係る費用を起債で充当する議案を計上している。休憩中に新田氏は「答弁のたびに町民の負担になってきている」と指摘。

 これに川満町長は船会社に運航費を補助するのは「当然」と回答したものの、質疑に対する回答の文意が「町民の負担は当然」となったことで、議場は一時騒然となった。

 運航費はすでに一般財源で予算を確保しており、運航費補助に一括交付金を充当できなかった場合の対応について新田氏は「一括交付金を活用するということで一般財源の予算を承認したはずだ」と納得せず、運航期限をただした。

 川満町長は「黒字路線になれば補助金の持ち出しもない。黒字になるように乗客を誘導することも重要」と答えたものの、「民間企業が参入するまでやらないといけない(補助金を出さなければならない)」と述べ、6月定例会議事録の確認と新博文議長が仲裁する形で休憩中の質疑を終えた。

 町商工観光課によると、同航路の運航費は10月が116回の運航で乗客60人、赤字額は169万円。11月は120回の運航で乗客109人、赤字額171万円となっている。


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