慌ただしさを増す師走の街に選挙カーの訴えが響く。全国の有権者から「大義なき自己都合解散」との批判が強い第47回衆院選が2日公示され、沖縄の4小選挙区には前職7人、元職1人、新人1人の計9人が立候補を届け出た▼県内の選挙区は政権与党の自民党前職らに対し、11月の知事選で米軍普天間飛行場の辺野古移設反対を掲げ、翁長雄志次期知事を誕生させた「オール沖縄」の枠組みが対抗する構図で超短期決戦の選挙戦が展開されている▼八重山3市町など11市町村を選挙区とする4区は、新人で元県議会議長の仲里利信氏(77)=無所属=と、自民前職の西銘恒三郎氏(60)=自民公認、公明推薦=が立候補し、辺野古移設の是非などを争点に有権者の審判を受ける▼仲里氏は西銘氏の後援会長を務めていたが、西銘氏が米軍普天間飛行場の県外移設公約を撤回し、辺野古移設を容認したため昨年5月に会長を辞任。ことし1月の名護市長選で移設反対候補を支援したとして自民党も除名された▼因縁の対決の中、選挙区内の保守系支持者らの動向も注目されている。国政を左右する衆院選挙。県知事選に続き、再び沖縄の民意が問われる▼沖縄4区から国政に送り出すのにふさわしい政治家はだれなのか。清き一票を行使し、八重山のために悔いのない選択をしたい。(鬚川修)
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