12月14日の国立劇場10周年記念特別公演(民俗芸能公演)「石垣島四カ字村のプーリィ(豊年祭)」に向けた最終リハーサルが29日夕、石垣市総合体育館で行われ、200人近い出演者が舞台の大きさを確認し、通し稽古で本番に備えた。四カ字の豊年祭を島外で披露するのは1975年の海洋博以来。本格的な再現は今回が初めて。
公演には四カ字から226人、本島から郷友70人の総勢296人が参加。アヒャー綱や旗頭5本、ツナヌミンの舞台となるサンシキ2台などを国立劇場に持ち込み、豊年祭を再現する。
演目はミシャグパーシィ、道太鼓、スナイ、巻踊り、五穀の種子授けの儀式、アヒャー綱、棒、獅子、ツナヌミン。舞台が終わると、屋外に移動し、ガーリ、旗頭、ツナヌミン、大綱引きを行う。
今年1月から始まった国立劇場10周年公演のフィナーレを飾るもので、大川出身の仲盛康治事業課長は「わが島の豊年際が記念公演のアンカーを務める。スタッフも心待ちにしている。八重山の芸能は本島でも人気。これを機会に八重山を訪れる人も増えてくれれば」と話す。
午後2時と午後6時の昼夜2回公演。
新川字会(入嵩西正治会長)、大川字会(慶田城用武会長)、石垣字会(池城孝会長)、登野城字会(川平永光会長)、双葉公民館(柳井俊明館長)は今年2月、実行委員会(武富弘次委員長、20人)を立ち上げ、準備を進めてきた。
実行委の入嵩西清和事務局長は「非常に大がかり。公演ではみんなが一つになり、力を合わせて豊年祭を再現したい。すべて見てほしい」と意気込みを語った。
リハーサルでは出演者が国立劇場の演出家らと綿密に打ち合わせを行った。新川の巻踊り「スナイ」で先導役を務める石垣幹人君(平真小2年)は「失敗しないよう頑張る」、入嵩西淳哉君(石垣小1年)は「間違えないよう集中する」とそれぞれ話した。