八重山地方は28日午前0時以降も発達した積乱雲の影響でまとまった雨が降り、石垣市は28日、午後11時から翌朝6時までの夜間断水を29日から一時解除することを決めた。28日夕までの24時間雨量は多いところで150㍉以上を観測。市水道部(与那国明弘部長)は「河川水が上昇し、真栄里ダムの貯水量も増加した。通常の配水だと2カ月は大丈夫ではないか」と話している。ただ、真栄里ダムの貯水量は45%にとどまっていることから、今後の雨量によっては夜間断水を再開する可能性もあるとして、引き続き節水を呼びかけている。
石垣島地方気象台の観測によると、28日午後5時40分までの24時間雨量は盛山(新石垣空港)で159・5㍉、伊原間で156.5㍉、川平で135.0㍉。県八重山土木事務所によると、真栄里ダムでも総雨量が降り始めの27日夕方から28日朝までに117.0㍉に達した。
これにより、同ダムは貯水率が45%まで回復。河川水も増え、白水原水調整池もオーバーフローした。
与那国部長は「12月は忘年会や正月の準備など経済活動が活発化することを考慮し、一時的に給水制限を解除したい。今後は状況の変化に適切に対応していきたい」と話した。
水道部によると、20日から夜間断水を行った結果、27日までの1週間で8594㌧、1日平均で1228㌧の節水につながった。2013年度の市民1人当たりの水道使用量463㍑で換算すると、1万8500人分の節水ができたことになるという。