県知事選で今年の選挙は締めくくりと思ったら突然衆院が解散・総選挙となり、八重山は市長選、3市町議員選と従来は3回の選挙が4回に増え、今年は有権者も政治家も新聞社も選挙に追われるあわただしい年となった▼その選挙で思うのが、八重山の人々の保守・革新の党派意識の強さだ▼それが4年前の中山市長誕生まで石垣市は、半嶺市長の1期を除き9期も革新市政が続き“革新王国”を謳歌(おうか)。中山市長誕生後は保守が巻き返し、自公協力で各種選挙に連戦連勝し、“保守王国”を築きつつある▼八重山は古くから黒糖工場や離島航路、食堂、理髪店などにも保・革の色分けがあるなど政争が激しく、党派意識は強い▼しかしそこに今回の知事選は変化が生じた。革新政党が「国という大きな力と戦うには、保革を乗り越えオール沖縄でぶつかるべきだ」と主張するかつての自民県連幹事長の翁長前那覇市長を全面支援したのだ。結果は周知の通り仲井真知事の公約撤回に裏切りの審判が下された▼しかし、八重山は仲井真氏が勝った。ただ票差は前回の約3500票の大差が約480票差に縮小した。衆院選も知事選同様自民現職の公約撤回が問われる。知事選の縮図となる沖縄4区の八重山だが、今回の一連の選挙で党派意識に変化は出てくるだろうか。(上地義男)
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