夢をあきらめなかった。追い続け、60歳で念願の歌手デビューを果たした人がいる。与那国島出身の米藏一正さんだ。ふるさとの海を歌い上げたデビュー曲「久部良大漁音頭」が全国の港町でヒットするなど注目を集めている▼1971年、20歳で歌手の橋幸夫の集い・のど自慢大会で優勝。後援会の青年部長を務めるなどの経験を積み、いつかは歌手という夢を持ち続けた。一昨年、夢が実現しクラウン徳間ジャパンから同音頭で全国デビューした▼米藏さんと、石垣市白保出身の歌手・嶺陽子さんの歌を知ってもらおうと、郷友がジョイントコンサートを企画。24日夜、会場のパレット市民劇場には多くの郷友が詰めかけ、2人の熱唱に酔いしれながら今後の活躍に期待した▼嶺さんは、全国の市町村応援歌でユニークなふるさと興しに協力し「市町村歌の女王」と呼ばれるほどだ。新曲の「あした あした またあした」はくよくよせずに明るく生きよう!という人生励ましの歌で反響を呼んでいる▼2人に共通するのは夢を持ち続け、あきらめないということだ。嶺さんは歌手を目指して本土に渡る際、親から反対されたが日々の努力で夢を実現させた。今では親孝行できたかなという▼年末といえば紅白歌合戦である。八重山の先輩2人の出場も夢ではない。目指せ!紅白。(鬚川修)
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