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25年ぶりに雨乞い 小浜島

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カンドゥラ石に酒と米をふりかけ、降雨を願う神司ら=18日午後、嘉保根御嶽

 【小浜】竹富町が西表島の一部地域で夜間断水を実施しているのを受け、小浜公民館(浦底透館長)は18日午後、雨乞い(雨願い)の儀式を行った。公民館によると、記録に残っていないが、約25年ぶりという。神司7人が「雨乞いの歌」を歌い始めると、小雨が降り出し、浦底館長は「願いが天に届いたのか」と喜んだ。

 小浜島の雨乞いは本来、数週間にわたって島内の御嶽や拝所などで行われるが、この日は簡略化。

 午後3時すぎから嘉保根(かほね)御嶽に保管されている町指定史跡「カンドゥラ(雷)石」で神司7人と公民館役員が雨乞いの神事をした後、公民館付近の「中道」にカンドゥラ石を運び、若者たちが石を担いで力比べをした。

 雨乞いにゆかりのある2カ所の拝所で「雨乞いの歌」と「コイナーコイナー」、「ヤラホー」を歌い、降雨を願った。

 公民館によると、島内では夜間断水は実施されていないものの、サトウキビへの散水や肉用牛の飲み水の確保に苦慮しているという。

 浦底館長は「サトウキビも立ち枯れしている状態で雨乞いを行うべきだという住民の声が多かった。昔から伝えられてきたものだが、この数十年は雨乞いを行っていないため、先輩方から教わりながら記憶を頼りに儀式を再現できた」と話した。

 従来の雨乞い儀式では数週間にわたって段階的に儀式を進めるため、今後もまとまった雨が降らなかった場合、公民館ではカンドゥラ石を大岳から転がす儀式などを行うことも検討している。大岳からカンドゥラ石を転がす儀式が行われれば「約80年ぶり」(公民館役員)になるという。


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