石垣自然保護官事務所は20日午後、17日と19日にカンムリワシの交通事故が相次いで発生したと発表した。カンムリワシの輪禍は今年すでに16件発生。過去最多だった2010年の17件に迫る勢いだ。
カンムリワシの交通事故は17日に西表島干立の県道で発生。右の翼が骨折した幼鳥が発見され、動物病院で治療しており、西表野生生物保護センターでは状況を見て、野生復帰させる考え。19日には石垣市真栄里ダム付近の県道で死んだ個体が確認された。
石垣自然保護官事務所によると、森林地帯や水田ではカンムリワシが多数出没し、路上で採餌している場合もあり、12—3月期は特に幼鳥が独り立ちを迎えるシーズンのため、事故が多発傾向にあるという。
環境省では「万一、カンムリワシを車ではねても故意でない限り、罪に問われることはない。今後の対策を考える上で重要な情報となるため、事故当事者は通報してほしい」と呼びかけている。
連絡先は石垣自然保護官事務所(82—4768)、西表野生生物保護センター(85—5581)。