大規模災害で警察施設が被害を受けた場合、災害救助対策に特化した災害警備本部の代替施設として、八重山署(仲村智成署長)は石垣浄水場北方の石垣島土地改良区事務所を確保できるようになった。同署は海抜約21㍍だが、同事務所は同62㍍とさらに高台。東西南北を見渡すことができ、各地にアクセスしやすく、大災害時に適した立地条件となっている。
同署は18日、市役所で、石垣島土地改良区の理事長の中山義隆石垣市長と同署の代替施設に関する協定書を締結した。代替場所は管理事務所1階会議室と駐車場。
大規模災害発生時には同署は人員、無線、車両、ボートなど災害資機材を持ち込み、改良区事務所を情報集約などの活動拠点として使用する。
改良区は登野城1892の2に1667平方㍍に鉄筋コンクリート造り2階建ての事務所(延べ床面積787平方㍍)を有する。八重山署から同事務所までの距離は約2㌔あり、車で約5分、徒歩では約30分で移動できる。
協定書調印式で仲村署長は「1771年の明和の大津波では災害時の危機管理が教訓となっている。代替施設を借用すれば、万が一のことが起きても指揮系統を崩さずに仕事ができると思う」と協力に感謝した。
中山市長は「災害時には、市民の安心安全と治安も含めた警察機能の維持が必要で、全面的に協力したい」と述べた。