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沖縄に保革を乗り越えた新しい県知事が誕生した。…

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 沖縄に保革を乗り越えた新しい県知事が誕生した。翁長雄志氏64歳。米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設は沖縄の未来に禍根を残すとして新基地建設反対を訴え、県民の信任を得た▼選挙戦で翁長氏は「なぜウチナーンチュは自分で持ってきたわけでもない基地を挟み(保守、革新が)いがみあうのか。誰かが上から笑っていないか」と述べ、党派を超えて県民が一致した基地問題解決の重要性を訴えた▼保革を超え民意を示した例として引用したのが、1950年代前半の、米軍による強制的な土地接収に端を発した「島ぐるみ闘争」と呼ばれた住民運動だった▼翁長氏は演説で「戦後、県民の土地は銃剣とブルドーザーで強制接収された。県民が差し出した基地は一つもない」と強調。当時、米側が土地代の一括払いを勧告したが、保革の政治家が結束し先祖から引き継いだ土地を売らず、勧告を撤廃させた事例を挙げて「オール沖縄」の意義を説いた▼知事選では公約の重みが厳しく問われ、結果となって表れた。翁長氏が集会で「県知事や一部の政治家はぶれたが、県民はぶれていない」と演説すると、会場は共感の熱気であふれた。優位がみてとれる瞬間でもあった▼「政治の原点は平和」と語る翁長氏。沖縄のあるべき未来に向けてその政治手腕に期待したい。(鬚川修)


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