【竹富】島最大の祭事で国の重要無形民俗文化財に指定されている「種子取祭(たなどぅい)」の奉納芸能が15日、世持御嶽で古式ゆかしく始まった。2日間の日程で行われる奉納芸能の初日は庭の芸能と玻座間村を中心とした舞台の芸能35演目を奉納した。会場には地域住民や郷友会、観光客などが大勢の人たちが詰めかけ、島は祭り一色に染まった。(17日に写真特集)
種子取祭は農作物の豊穣(ほうじょう)と島民の繁栄を祈願する神事。約600年の歴史を持つ。
この日は、早朝から神司や公民館役員らが神事を行った後、ドラを打ち鳴らしながら集落の責任者の自宅を訪問する「参詣」をし、午前9時半ごろに庭の芸能がスタート。勇壮な棒や太鼓、婦人たちの「マミドー」「ジッチュ」「腕棒(ウディボー)」、石垣竹富郷友会の「祝い種子取」、勇壮な「ンマヌシャ(馬乗者)」を次々に奉納した。
引き続き行われた玻座間村の舞台の奉納では、ファーマー(子や孫)を引き連れた弥勒(ミルク)や「鍛冶工(カザグ)」「世曳き(ユーヒキ)」などの狂言、沖縄郷友会による「谷茶前」などを披露した。
奉納芸能が終わると、翌朝までドラや太鼓を鳴らしながら家々を回って歩く「世乞い(ユークイ)」が行われ、観光客も参加して島最大の行事を満喫した。
奉納芸能2日目は午前9時半から庭の芸能、同11時ごろから仲筋村の舞台の芸能28演目を奉納する。