【与那国】「国境の島を走る」をテーマに第22回日本最西端与那国島一周マラソン大会(与那国町主催)が8日、与那国中学校グラウンドを発着点に25㌔、10㌔の二つコースで行われた。25㌔男子は村松稔(37)=与那国町=が1時間36分44秒で2年連続7度目の優勝。同女子は齋藤明日佳(34)=静岡県=が1時間54分40秒で初優勝。10㌔男子は田島魁人(17)=石垣市=が35分17秒、同女子は守屋政江(43)=石垣市=が48分42秒で、ともに初優勝を飾った。
大会には過去最多の628人が出場し、498人が完走した。完走率は79・30%だった。開会式で大会実行委員長の外間守吉町長は「今大会は昨年を100人近く上回る過去最多のランナーが参加した。島のロケーションだけでなく、地域住民との触れ合いも楽しみ、与那国島を満喫して下さい」とあいさつ。
北海道から友人同士で参加した太田葉子さんと三浦栄子さんが「島の美しい自然を満喫しながら、最後まで楽しく走りたい」と選手宣誓。
午後1時の号砲を合図に25㌔、午後1時30分に最西端の西崎灯台を10㌔の部がそれぞれスタートした。
25㌔は序盤から村松を含む4、5人が先頭集団を形成してレースを引っ張り、10㌔付近で飛び出した村松が一気にスピードを上げ、後続を振り切った。
同女子は、初出場の齋藤が安定した走りで男子に交じってレースを展開。危なげなく1位でゴールした。
10㌔は、八重高駅伝部の田島魁人が持ち前の力強い走りで独走。同女子は5回目出場の守屋政江が力みのない走りで初優勝に輝いた。
この日与那国島地方は午後1時59分に最高気温が28・7度を記録。厳しいコンディションの中、ランナーたちは与那国の美しい自然景観を楽しみながらゴールを目指した。
沿道では、地域住民がパーランクーを打ち鳴らして盛んな声援。エイドステーションではボランティアがドリンクやバナナなどを手渡し、ランナーの背を後押しした。
大会終了後は、与那国中体育館で「ふれあいパーティー」があり、祖納青年会による棒術や長間孝雄さんの島唄ライブなどで盛り上がった。