石垣市教育委員会は中学校の部活動の時間の適正化を図る取り組みに着手している。来年2月の「教育の日」をめどにその方針を打ち出す計画。部活の指導で業務が多忙となっているとの指摘のある中学校教諭と生徒両方の負担を減らし、ゆとりを持って生徒と向き合う時間をつくるほか、生徒の生活リズムの向上につなげる狙いがある。生徒や保護者、教師からどのような反応があるか注目される。
市教委学校指導課の宮良永秀課長によると、部活動については県小中学校校長会や県教育委員会で▽土日のうちの1日を休みにする▽平日の部活の時間の適正化を図る—が確認されており、市教委でもそれを踏まえながら取り組んでいく。
石垣市では小学校はスポーツ少年団の活動で外部指導者が中心なのに対し、中学校は教育活動として部活動を位置づけているため、教師全員が顧問や監督などの役職を任されている。そのため、授業の準備や教材研究の時間がなかなか取れないとの指摘がある。
市教委によると、市内のある大規模中学校の部活動の終了時刻は3月〜9月が午後6時15分(完全下校同6時30分)、10月と1〜2月は同6時45分(同7時)、11〜12月は同6時(同6時15分)となっており、教師は午後6時ごろまで生徒の指導に当たっている。
市教委は教師とともに生徒の負担も減らして生活リズムの向上につなげたい考えだ。
宮良課長は「教師と生徒がゆとりを持って向き合う時間を確保したい。生徒も疲れて勉強に集中できないのでは困る。適正化を図り、望ましい時間を考えていきたい」と話している。
宮良課長によると、部活動に関しては学校ごとに規定があり、「週に1日は必ず活動を行わない日を設ける」と定めている学校もあるという。市教委としては学校ごとに差が出ないよう全体的な方向性を決め、徹底していきたい考えだ。