2014年度県広域地震・津波避難訓練が5日午前、県内一斉に行われ、市内では自主防災組織や学校、保育所や事業所など51団体が各地で避難訓練を行った。
このうち、石垣港離島ターミナルで行われた訓練では、入居する船会社や飲食業者など約70人が参加。指定避難ビルへの誘導経路の確保や傷病者の搬送など本番さながらの訓練を展開し、地震津波災害への防災意識を高めた。同ターミナルでの訓練は3回目。
訓練は午前10時30分ごろ、石垣島の南方沖を震源とする強い地震が発生し、石垣島で震度6弱を観測したとの想定で行われ、同33分ごろに沖縄気象台が県内各地に大津波警報を発表。県防災危機管理課がエリアメールで県内全域に大津波警報と避難訓練を知らせた。
参加者は津波時における観光客を含めた避難態勢として①ターミナル危機管理対策本部設置②情報伝達③避難誘導④確認救護訓練を重点に実施。
訓練では、避難誘導と手助けが必要な傷病者を車いすや担架で指定避難ビルの南の美ら花ホテルミヤヒラに搬送。エレベーターを使用せず、非常階段で5階フロアまで上がり、傷病者は救護係が背負って避難した。
ターミナルへの津波到達予想時刻は地震発生から12分後が想定されてたが、11分57秒で全員が避難した。
訓練後、講評を行った㈱石垣市経済振興公社の真栄田義世代表取締役専務は「前回の訓練よりスムーズに避難できた。ターミナルには多くの観光客がいるので、危機管理体制や避難誘導の担当者が臨機応変に対応できるかが課題」と指摘した。
市防災危機管理室の担当者は「昨年よりも多くの団体が各地で訓練を行い、防災意識が高まっている。次回は観光客を含めた訓練を検討したい」と話した。