1978年度から始まった新川川の河川改修事業は、2016年度で完了する見通しとなっている。県八重山土木事務所河川都市港湾班によると、14年度から2年間、石垣市総合体育館北方から共立生コン手前の最上流地点までの区間で橋の架け替え、護岸工事などを行い、着工から38年目にして事業を終える予定だ。総事業費は総額26億5900万円になる見込み。
新川川は、山側からの雨水が集落に流れないよう先人たちが人工的に造ったもの。総延長3740㍍で、流域面積は10・96㌔平方㍍。川の断面が小さいことから、たびたび氾濫していた。
このため、県は50年に1度の大雨を想定し、氾濫を防ぐ治水目的で、1978年度から下流側から改修工事に着手。これまで築堤、掘削をして断面を拡大してきたほか、護岸や橋梁も整備した。
これにより川幅は河口で18㍍、上流で6・5㍍になっている。幅員3㍍の河川沿い管理道路も13年度までに完了させた。
新川川にかかる橋は12カ所にあり、これまでに市の事業分を含め11カ所で架け替えを行い、14年度で陸上競技場北方の1号橋を整備する。
改修工事に着手した当時は、治水を目的としていたが、95年の河川法の改正に伴い、多自然型川づくりに転換。川に生息する生物に配慮した形で整備を進めてきている。
県は14年度から、NPO花と緑の石垣島に管理用道路の管理を委託。道路から河川側1㍍程度の範囲で草刈りや清掃などを行ってもらっている。