第40回八重山古典民謡コンクール発表会(八重山毎日新聞社主催)が25日午後6時30分から石垣市民会館で開かれ、難関を突破した合格者70人が日ごろの稽古の成果を堂々と熱唱した。
年々民謡愛好家のすそ野の広がりをみせている同コンクールには今年4部門に192人が挑戦し、最優秀賞5人、優秀賞14人、新人賞39人、奨励普及賞12人の計70人が合格。斉唱の演目では華やかな舞踊が舞台を飾り、会場を訪れた観客は出演者一人一人に盛んな拍手を送った。
同コンクールは正確な八重山の古典民謡の伝承普及を図るとともに、優れた新進唄い手を発掘し、後進を育成するのが目的。
合格者全員による「鷲ぬ鳥節」で幕開けした発表会は、奨励普及賞に合格した小中学生が若々しい声で「繁昌節」「とぅまた節」を歌い上げ、新人賞合格者が「鶴亀節」「矼ゆば節」を斉唱。選抜者4人が「鳩間節」「夜雨節」で伸びやかな歌声を披露した。
優秀賞14人は「上原ぬ島節」「でんさ節」を全員で歌い上げ、独唱では4人が「大浦越路節」「小浜節」を熱唱した。
最優秀賞5人は「たらくじ節」「くいがま節」「越城節」を斉唱。また全員が独唱も披露し「仲筋ぬぬべーま節」「しょんかねー節」「月ぬまぷぃろーま節」を情感豊かに歌い上げ盛んな拍手を受けた。
舞台では中・高校生の合格者の地謡に合わせ、黒石高子舞踊研究所が「桃里節」「川良山節」の舞踊を披露したほか、7カ所の舞踊研究所、11カ所の箏曲研究所、二つの太鼓道場、笛5人が協力し、舞台を盛り上げた。
発表会に先立ち、同日夕方には表彰式があり、本社の黒島安隆社長が合格者に賞状と盾を手渡した。