【西表】竹富町新庁舎建設のあり方検討有識者委員会(上妻毅委員長、委員10人)は24日午後、離島振興総合センターで第2回委員会を開いた。会議では新庁舎建設ビジョン(仮称)の方向性について意見を交わし、役場移転後のまちづくりや行政サービスの充実について提言していくことを確認した。今回の委員会の基礎資料として町企画財政課(勝連松一課長)が実施していた来庁者アンケートは回収率が低く、同課が調査を継続することとなった。
町が取り組んでいる新庁舎のあり方等ビジョン検討調査(仮称)に対して今井恒子氏は「出張所と支所、本庁間のインターネットがつながれば届け出などの書類的なものは全部ネットで可能になる」、赤嶺武氏は「インターネットの活用に対して高齢者は不安に思うため、出張所などで対応する側の人材育成も必要だ」と提案。
三木健氏は「役場移転を契機にまちはこのようによくなるということを示す必要がある」、上妻委員長も「ビジョンでは庁舎移転後の町内全体を見据えたまちづくりを示さなければならない」と述べ、役場移転後のまちづくりを見据えたビジョン作成を求めた。
また、同課が来庁者の目的やニーズを把握するため6~8月の約2カ月間、本庁舎や各出張所など8カ所で実施した来庁者アンケートは132件の回収に留まった。
池間義則氏は「興味深い内容だが1日平均2件では少ない。来庁者に対応した職員が記入することはできないか」、大浜一郎氏も「アンケートの中で本庁と出張所、支所のそれぞれでどのようなサービスが必要なのかが見えてくるのではないか」との意見が相次いだ。
これに川満栄長町長は「年間を通じてどれぐらいの人が何を目的に庁舎を訪ねているのか、継続して調査を進めていきたい」と述べ、勝連課長も「来庁目的の把握について追跡調査を検討している」と述べた。
委員らは会議に先立ち西表東部地区を視察。25日は西部地区も巡る予定で来年1~2月に第3回委員会を持ち、新たなビジョンのあり方について意見を交わす。