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10月に考えること

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■結の心で今年は目標達成

 月日がたつのは早く、今年もあと3カ月を残すのみの10月となった。今月も多彩な行事が多く、多忙な月だ。

 65回目の全国労働衛生週間は7日で終了したが、来週13日は「体育の日」だ。健康は人間の生きる源であり、職場や家庭で常に健康診断と運動を心がけ、健康づくりに努めたい。今月はまた女性の大敵である乳がんの早期発見を訴えるピンクリボン月間でもある。早期発見で90%以上が治癒するが、残念ながら検診受診は50%未満だ。

 赤い羽根共同募金も12月までの日程で全国一斉にスタートした。しかし石垣市は近年の経済低迷が原因か、あるいは相互扶助の心が薄れたのか昨年まで14年連続で目標額を達成できていない。市民の結(ゆい)の心で今年は15年ぶりにぜひ目標額を達成したい。

 10日は那覇空襲の日、17日は貧困撲滅のための国際デー、21日は国際反戦デー、26日は同日の政府の原子力推進デーに対抗し反原子力デーとなっているが、残念ながら安倍政権になって平和は集団的自衛権容認で脅かされ、原発も福島の事故は全く顧みられず、貧困もさらに悪化しているのが現状だ。

■最低賃金は全国一律に

 今年の沖縄の最低賃金は今月24日から適用される。全国平均は16円アップの780円だが、沖縄は上げ幅は過去最高水準の13円増となったものの、それでも時給は677円で全国最低。全国トップの東京とは211円、全国平均とも112円の開きがある。

 これではフルタイム働いても10万円余の収入しかなく、4月からの消費増税や一連のアベノミクスによる物価上昇で実質賃金は逆に相当減額しておりとても生活できるものではない。

 非正規の若者たちが人間的な生活をしていくためにも地域間格差をなくしせめて東京並みに全国一律にすべきだし来年10月の消費増税も、議員定数や報酬を削減する国会議員の身を切る改革なしでは認められるべきでない。

 初の“政治の舞台”に臨んだ3市町新人議員は、緊張の中にも心に期すものがあっただろう。初日の緊張感を忘れず、まずは公約の実現に努めることが支持者の期待に応えることになる。中堅・ベテラン議員も初心を思い出し新人の良き手本でありたい。

■与那国の自衛隊混とん

 その選挙の結果でこれまでの順風満帆から一転、苦境に陥っているのが外間守吉与那国町長だ。少数与党になり自衛隊配備関連の議案や予算がことごとく否決されているのだ。

 丁寧さを欠いた町政運営で野党を軽視し、強引に自衛隊配備を進めた外間町長への強烈なしっぺ返しだ。これによりその行方は混沌(こんとん)としてきた。

 来月の県知事選も、既に市内に候補者の事務所が設置され、臨戦態勢にある。与那国が示すように選挙の結果で辺野古の状況は変わる。ウチナーンチュの尊厳を守るためにも、沖縄を差別する国の横暴は許されるべきでない。

 15日から「新聞週間」も始まる。近年は海外から極右政権と警戒される安倍政権下で報道も難しい岐路にある。記者も萎縮することなくしっかり権力に立ち向かい、「新聞の役割」である伝える使命を果たしたい。


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