長寿を肖る敬老行事の記事も多いが訃報も多い▼村によっては、年明けから始まった四十九日までの7日焼香が今日まで重なり、年金暮らしの家計では、息つく暇なしとこぼす年寄りも▼訃報も天寿のお年寄りに伍(ご)して働き盛りが増えたのも最近の特徴。告別式の重複も日常で、老朽化の進む火葬場の稼働が間に合わず翌日まわしにされる事例も。偶然とはいえ霊柩車の故障も重なり、どこの告別式でも新火葬場はいつになるのか、新しい霊柩車はいつ調達されるのかなどかまびすかった▼新聞によると新火葬場もめどがつき、霊柩車も先日、新旧交代式をすませ運行している由。先週、告別式のあと斎場を出たら、知り合いのお年寄りが「霊柩車がまだ来ていない」とおっしゃる。しばらくして黒塗りの大型乗用車がバックしてきた。運転者が後部ドアを開けた。参列者のほとんどが「えっこれが、新しい霊柩車」と不満げ▼これまでの絢爛(けんらん)豪華な宮型と比べての評価らしい。都会では、火葬場もごみ焼却場と同じく迷惑施設で街中を走る霊柩車もできるだけ目立たない方がいいと色も控えめにした洋式車が主流だという。石垣もそれに準じたのだろうか▼ナンバーは新旧とも語呂がいい。和風の旧は119(良い所へ行く)洋風の新は502(ゴー第2ステージ)。(仲間清隆)
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