竹富町議会の百条委員会(宮良用範委員長、委員7人)は15日、議場で証人尋問を行い、2013年4月の臨時議会で不承認となった12年度補正予算の専決処分について調査した。同委員会の調査では決裁日時の偽造があったかどうかが焦点。複数の関係者によると、委員らは川満栄長町長と当時の担当者など4人の職員を尋問した後、町企画財政課内のパソコンに残っていたデータを調べた。その結果、決裁日時とデータの作成日時の整合性がとれていないことを確認したとみられる。同委員会では報告書をまとめる21日までに、決裁日時の偽造があったかどうかについて結論を出す。
専決処分を行った補正予算について、当局は12年度末の13年3月31日までに明許繰り越し手続きを行ったとしているが、野党系町議らは、当局が13年度(13年4月)に入っても同手続きを行っていなかったことを把握し、日付を偽造して決裁したとみて、同委員会で調査を進めている。
この日は証人として呼んでいた川満町長と、当時の担当者など4人の職員から証言を得た後、急きょ委員7人が企画財政課を調査した。
委員らは同課内のパソコン内に残っていたデータの作成日時を調べ、同補正予算に関する起債関係の書類作成時に作られたものとみられるデータが13年4月に作成されたことを確認したとみられる。
本紙の取材に委員の一人は「職員のプライバシーや生活にかかってくる問題で職員のことを第一に考えて報告書をまとめなければならないため、現時点でコメントできない」と尋問内容についての説明を控えた。
別の委員も「現時点では何も言えないが、あとは告発するかどうかの判断になるだろう」と話した。