【波照間】先祖を供養し、豊作・豊漁と住民の無病息災を祈願する伝統行事ムシャーマが旧盆中日の9日、公民館前で行われた。盆と豊年祭を同時に行う島最大の年中行事。島外から多くの出身者も帰省し、住民総出で多彩な民俗芸能を繰り広げた。観光客も多く訪れ、波照間島は終日、ムシャーマでにぎわった。
東組、前組、西組の順に午前9時すぎ、ミチサネ(仮装行列)を開始。子や孫を伴い、子孫繁栄など福をもたらすミルクを先頭に生産活動を表現する踊りが続き、棒と獅子で厄払いしながら公民館まで練り歩いた。
公民館前広場でボー(棒)、テーク(太鼓)を披露した後、3組全員が輪になり、先祖に感謝し供養する歌をうたいながらニンブチャー(念仏踊り)をした。
午後からは舞台芸能。このうち東と西の狂言「一番コンギ」は、すべて方言でやりとりが行われ、若者たちがカマやヘラで畑を整地する踊りを繰り広げ、若者をちゃかす道化役が盛り上げに一役買った。東組の集団演舞「コームッサ」が、クワで開墾する作業を再現して舞台を締めくくった。
最後は西組がシーシン(獅子)棒の舞を庭で繰り広げた後、各組つがいの獅子6頭すべてが登場して乱舞した。
島で生まれ育った山田愛乃さん(33)は毎年参加しており、「今年もムシャーマがきたなという感じ」と話し、ホラ貝を吹いた長男の悟也(としや)ちゃん(5)も「うまく吹けて楽しかった」と笑顔をみせた
東迎一博波照間公民館長は「多くの出身者が帰省して参加しており、ムシャーマに対する思いを感じた。ありがたい」と感謝した。