県八重山土木事務所は年内にも西表島船浦港前の急カーブの改修工事に着手する。2015年度中に完成、16年度から供用開始される見込み。同島東部地区から西部地区へ向かうレンタカーなどが事故を起こす危険性の高い急カーブとして地元が懸案事項に掲げており、船浦公民館の庄山守館長は「改修工事で少しでも事故が減ってほしい」と期待している。
同事務所では09年度から県道白浜南風見線(船浦工区)の改良工事に向けて調査を実施。地元説明会などを経て、12年度には実施設計を終えていた。工事では最もカーブの急な区間を改良する。総事業費は約3億6000万円。
西表島は県道白浜南風見線(通称北岸道路、総延長約53㌔)で東部の豊原集落から西部の白浜集落までを結んでおり、上原航路の船が欠航すると大原航路で西表入りし、レンタカーで西部に向かう観光客も多い。
信号機は大原港前と上原小学校前にしかない。このため、レンタカーや一般車両が船浦港前の急カーブに差しかかった際、カーブを曲がりきれずに事故を起こすケースがあることから、レンタカー会社では車の貸出時に注意を呼びかけている。
同事務所道路整備班の普久原史朗主任技師は「船浦港前の急カーブは白浜南風見線の中でも見通しが悪い。今年下半期にも着工したい」と述べた。現在、用地交渉に着手し、保安林の解除手続きも並行して進めているという。庄山館長は「東部から来るレンタカーはスピードを出しているので、船浦港前の急カーブを曲がりきれずに自損事故を起こしている。早急に改善してほしい」と話した。