中学校の教員に教育内容を体験してもらい、進路指導に生かしてもらおうと、八重山農林高校(渡久山修校長、生徒293人)は25日午後、体験講座を開いた。郡内の中学校教諭16人が参加し、アグリフード、グリーンライフ、フードプロデュース、ライフスキルの各科の生徒や教員が学習内容を丁寧に説明した。
このうちグリーンライフ科の授業を体験した教員は、高低差を測る水準測量などに挑戦。水準器(レベル)を使い、目盛りの付いた「スタッフ」と呼ばれる棒から高さを読み取った。この後、室内に移動し、高低差の計算方法を生徒たちから教わった。
グリーンライフ科とフードプロデュース科を体験した石垣第二中学校の藤原陽子教諭は「中学生は成績の良しあしやイメージで進学先を選びがちだが、高校卒業後のことも考えて学科選びをさせないといけないと感じた。生徒たちに八重農の魅力を伝えられそう」と笑顔。
竹富小中学校の瀬名波正敏教諭は「いろんな職種に人材を送りこめる取り組みが充実していると感じた。高校入学前にいろんな選択肢をつくってもらっており、生徒だけでなく教諭、保護者が体験することは大事だ」と語った。
水準測量の説明を行った緑地土木科3年の金城嵐己(あらき)君は中学校の教員に「地元の地場産業を支えているのは卒業生たち。中学生にぜひ八重農を勧めてほしい」と呼びかけた。